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ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調 [音楽]

今月はラヴェルのピアノ協奏曲ト長調を実演で聴く予定です。その日を指折り数えて待ちながら、エマールさんとツィメルマンさんのCDを交互に聴いています。両者とも伴奏はブーレーズさんとクリーヴランド管弦楽団。

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2010年 セヴェランスホールでの定期公演から


ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調

ピアノ: ピエール=ロラン・エマール
指揮: ピエール・ブーレーズ
管弦楽: クリーヴランド管弦楽団


何て柔らかくて上品で音が粒だって聞こえるラヴェルでしょうか。こういうスタイルは初めてです。
華やかではじけた演奏ではなく、ある程度の節度を保ちながら颯爽と進んでいくピアノとオケの音色。ブーレーズさんの指揮のもと、クリーヴランド管とエマールさんが一体となった妙なる調べ。いつまでも聴いていたくなります。指揮者、ソリスト、オーケストラの間に信頼関係があってこそ実現する演奏です。(ブーレーズさん:1965年~、エマールさん:1996年~クリ管定期にしばしば登場。)

BBC Music Magazineの記事によると、エマールさんは特に第2楽章に注意を払っているようです。キーワードは"Ravel distance"

'If the piece starts to become sentimental, then it can be terribly kitsch. I think you should always keep a certain distance - what I call the Ravel distance. He was so shy and protective of himself, very much reserved. The second movement is classical: touching but not sentimental.'
感傷的な演奏にならないように常に距離を取ることを心がけていたんですね。

さらにエマールさんの第3楽章の処理については、

The Concerto's third movement possesses pitfalls, too. 'It can be a marmalade in sound if taken at full speed,' says Boulez. 'But Pierre-Laurent did it more precisely. It sounds quicker because it is fully articulated.'
「すごい勢いで演奏すると音がぐちゃぐちゃになる恐れがあるが、エマールは(他の人よりもよりいっそう)正確に弾いた。速めの演奏に聞こえるのはアーティキュレーションがしっかりしているから」とブーレーズさん。へえ、、細部にまで抜かりないですね。


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