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淑やかに舞うように - Johannes Brahms Cycle No.1 - [Johannes Brahms Cycle]

IMG_6363.jpg


Johannes Brahms
Academic Festival Overture, Opus 80
The Cleveland Orchestra
Franz Welser-Möst
January 2014, Severance Hall


レコード芸術2013年2月号の巻頭インタビューで、次の録音はブラームスというニュースを知ってからおよそ3年、遂にヴェルザー=メストとクリーヴランドオーケストラのブラームスが映像リリースされた。全3巻のうち、1, 2巻に収録された演奏会は、ラジオ放送を録音して繰り返し聴いていた(もしかしたら100回を超えているかもしれない^^) 。エアチェックした演奏会を、晴れて映像作品として視聴できることが感慨深くもある。今の私の状態を、特典インタビューでのフランツ先生の言葉を借りて表現すると、”The beauty and flexibility of Cleveland Orchestra under the baton of Welser-Möst captured me completely!"といったところかな。聴くたびに新たな発見があって興趣が尽きることがない。


大学祝典序曲は、1879年にドイツ(現ポーランド)のブレスラウ大学から名誉博士号を授与されたことへの返礼として作曲された。屈託のない陽気な旋律に彩られた本曲は、演奏会用序曲として定番のレパートリーだ。10分ほどの曲ではあるけれど、この曲ひとつを取ってもヴェルザー=メストとクリーヴランドオーケストラの目指す音楽が如実に現れていると思う。優雅さとしなやかさ。出だしのふんわりと淑やかに舞うように奏でられる弦に、思わず身震いしてしまった。ラジオ放送では味わえなかった感覚だ。クレーンカメラによる流麗な映像の効果もあいまって、楽器間のフレーズの受け渡しの滑らかさが際立っている。新体操のリボン競技のようなエレガントな演奏だ。


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T.D

2014年のプロムスでも大学祝典序曲が演奏されましたね。軽妙さや疾走感が目立つそれに比べると、やはり気品・優雅さが目立つようです。

ともすると地味さが際立ってしまいがちなブラームスを、ここまで色彩豊かに輝かせるヴェルザー=メストは、やはり素晴らしい! ただ、レコーディングの編集の際、クライマックスの盛り上がりでシンバルの音を意図的に抑えている感がアリアリなのはちょっと残念...。(と言いつつ、大好きなブラームスを映像で見られるのだけでとても嬉しいものです。)
by T.D (2016-02-20 23:01) 

menagerie_26

T.Dさん

しばらくの間プロムスの方のテンポに慣れていたので、久しぶりに聴いて最初はおや?と思いました。土臭くないウィーン風のブラームスですね!
シンバルを抑え気味にしたのは誰の意向でしょうか・・・おっしゃるとおり控えめでしたね。
by menagerie_26 (2016-02-21 07:25) 

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