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Mahler auf der Couch  マーラー 君に捧げるアダージョ [洋画]

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マーラー 君に捧げるアダージョ(2010年、ドイツ・オーストリア合作、パーシー・アドロン& フェリックス・アドロン共同監督)

グスタフ・マーラー - ヨハネス・ジルバーシュナイダー
アルマ・マーラー - バーバラ・ロマーナー
ジークムント・フロイト - カール・マルコヴィクス
アンナ・モル - エーファ・マッテス: アルマの母。
ユスティーネ・マーラー=ロゼ - レナ・シュトルツェ: グスタフの妹。
ヴァルター・グロピウス - フリードリヒ・ミュッケ


先日のマイアミでのマーラー6番に触発されて借りてきたのが本作、マーラー 君に捧げるアダージョだ(公開当時は食指が動かなかった)。マーラーの映画と言えばケン・ラッセル監督の作品しか知らないので、どんな風に描かれるのか興味津々で鑑賞したのだが・・・。マーラーについて背景知識の無い人が観たらちんぷんかんぷんだろう。


アルマの不倫を知って動揺したマーラーが、フロイトに助けを求める場面から始まる。
物語はフロイトによるマーラーの精神分析をベースに、出会いから破綻、大作曲家の死までを描く。時折当時の著名人(ブルーノワルター、ツェムリンスキー、クリムト)や親族のインタビューを挟みながら進行する一風変わった構成だった。


フロイトはマーラーに何度も問う。
あなたに罪の意識はないのかと。 罪悪感は無いのかと。


当時、19歳年下のアルマは美貌と芸術的才能に恵まれた社交界の花形だった。
アルマはマーラーの才能に惹かれて結婚したものの、自身の作曲活動を禁止された。自分は夫のために犠牲になったと考える。だから不倫したって当然でしょ、と言わんばかりの態度である。
精神分析が進むうちに、マーラーは自分の犯した罪(=アルマの心の拠り所を奪った)に気付くというオチなのだが、何とも釈然としない終わり方だった。
アルマの心が何故マーラーから離れていったのか、もう少し掘り下げて描いて欲しかったな。


不満タラタラながらも、劇中のサロネン指揮&スウェーデン放送交響楽団による音楽は素晴らしいの一言に尽きる。映画の後、交響曲第10番のアダージョがしばらく脳内から離れなかった。抑制の効いた端正な演奏であり、楚々たる魅力に溢れていた。




タグ:Mahler
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