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悲劇的再び [音楽]

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Google Play MusicやApple Musicをはじめとして、日本でも定額ストリーミング配信が導入されつつある。私はApple Musicで有料メンバーになっているが、十分に活用できているわけではない。そんな中でストリーミングサービスの真打ちが登場した。ベルリン発のIDAGIOというサービス。現時点ではiOSのみ対応のためそれほど普及していないかもしれない。内容についてはまた別の機会に取り上げるとして、そのIDAGIOでなんとなんとヴェルザー=メストがグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団と録音したマーラーの交響曲第6番が配信中なのである。(IDAGIOアプリをiPhone, iPad, iPod Touchにインストールすると視聴可能。)このユースオケとはブルックナーやリヒャルト・シュトラウスの録音があり、時々客演もしている。

3月のクリーヴランドオーケストラとのマーラーが個性的で強烈な印象だったのに対し、こちらは極めて健康的なオーソドックスな解釈だ。健全な精神状態の(失礼!)フランツ先生がユースオケをぐいぐい引っ張って、眩いばかりの演奏を繰り広げている。音程が完璧のブラスセクションには惚れ惚れしてしまった。マイアミバージョンとは異なり、中間楽章はスケルツォーアンダンテの順で演奏している。


ユースオケとの演奏を聴いた上で、本日ふたたびオンデマンドになったマイアミの演奏会を聴き直してみた。ジェットコースターに乗っているような第1楽章は好き嫌いが分かれるかもしれないが、しなやかなヴァイオリンセクションが奏でる耽美的な旋律は何回聴いても素晴らしい。ユースオケには出せなかった艶やかな甘い響きに今夜も陶然となった。演奏前のトークでヴェルザー=メストがマーラーの6番は"A journey through the subconscious mind of Gustav Mahler”と言っていたが、"A journey through the subconscious mind of Franz Welser-Möst”でもおかしくないよなあという気がする。ヴェルザー=メストの感情の起伏がそのまま演奏に再現されているのではなかろうか。


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