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2016 平和の夕べコンサート [音楽]

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シューマン ピアノ協奏曲
ブルックナー 交響曲第9番

指揮:マティアス・バーメルト
ピアノ:萩原麻未
管弦楽:広島交響楽団

明日の原爆の日を前に、広島交響楽団の平和の夕べコンサートへ行ってきました。
ソリストが地元出身の萩原さんですので、チケットは完売です。


萩原さんを生で聴くのは、4年前のラヴェルのト長調協奏曲以来2回目です。シューマンのピアノ協奏曲は、溢れんばかりの情感、憂い、希望といった様々な感情が交錯するロマン派を代表する曲です。ピアニストによって随分と印象が変わります。迫力のあるリヒテル、抒情性に富んだルプー、1月のアンスネスの幻想的なタッチも良かったなあ。普段からよく聴きますが、実演は今日が初めてなのです。ドキドキ。
萩原さんの演奏は、フォルテでの力強い堂々たるタッチに何度もハッとさせられました。時折椅子から身を乗り出して、全身で弾いているように見えたのですが、決して音が濁らずクリスタルな響きです。曲の持つメランコリックな雰囲気よりも、芯の通った凛々しいタッチが印象に残りました。


後半はブルックナーの交響曲第9番。指揮者のマティアス・バーメルトさんは、ジョージ・セルに弟子入りし、マゼール時代のクリーヴランドオーケストラで常任指揮者を務めた経験があるとのこと。指揮姿は控えめで最小限の指示だけを出しているように見えるのですが、恣意的なところがなくて、音楽がよどみなく流れてゆきます。芳醇なブラス、流麗で分厚い響きの弦を遠い席でも十分に堪能できました。


演奏後、バーメルトさんは指揮台の上で暫く黙祷を捧げ、ホールは厳かな雰囲気に包まれました。
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コメント 2

T.D

地元のオケとピアニストの演奏でしたか、素敵ですね。さらに広島で平和を願うコンサートとは、他地域で行うよりも意義深いものを感じます。

今夏に長期でイタリアに行く予定にしていましたが、欧州の治安の悪化もあり見送ることにしました。平和が広がることを願うばかりです。

ブルックナーの9番はそういう式典チックな演奏会にはぴったりだったでしょうね。
by T.D (2016-08-07 16:42) 

menagerie_26

T.Dさん

平和の夕べコンサートは初参加です。
ブルックナーの9番の持つ厳かな雰囲気が、今回の演奏会にはよく合っていたと思います。音響がもう少し良ければ申し分ないのですが・・・。

ご旅行のキャンセルは大変残念ですが、今年はやむを得ないですね。先月仕事でウィーンに行った友人は、交通機関を利用するたびに、緊張を強いられたと話していました。 
by menagerie_26 (2016-08-09 01:49) 

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